2007-06-29
ピアニッシモの声があえやかに消えていき、やがて完全な静寂がおとずれるまでの数秒間。
このかけがえのない最も美しいモメントを打ち破る 悪夢のようなブラボーの雄叫び!
嗚呼。
「おいそこのブラボーおやじ! いったいなんで他の善良な聴衆のみなさんと、この深い静寂を聴き届けようとしないんだ」
「他のすべての人たちがお前の無頼で見苦しい行為を憎んでいるというのに」
「おめえだけが金払ってるわけじゃネエだろうが!」
などとくやしまぎれのあられもない言葉をぐっと飲み込んでしまうのだ。
しかしなぜか、ブラボーをする人たちは、なぜかおやじなのだ。
しかも蝶ネクタイなんかしちゃって、いい加減もう分別もありそうなおやじなのだ。
いったいどういう美意識がそうさせてしまうのか、深く考えざるを得ない。
音楽はまだ終わっていないんだぞ!
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