前橋汀子(1)
2007-08-19


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(C)細谷秀樹

みなさん、こんにちは。前橋汀子です。
今日より1週間、私が「せんくら2007」で演奏するプログラムについて、簡単な解説とちょっとしたエピソードを交えてお送りします。

まずは、エルガーの「愛のあいさつ」について。イギリスの作曲家、エルガーといえば、みなさん一度は耳にしたことがある行進曲「威風堂々」が有名ですが、それと同じようにこの「愛のあいさつ」はご存知だと思います。ヴァイオリンとピアノという編成だけではなく、チェロやフルートなどでも演奏される短い小品です。もともとピアノだけのために書かれた曲ということは広く知られています。題名の通り、愛に満ちたきれいなメロディーは、今なお世界中で愛される名曲です。

次に、ブラームスの「ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調op.108」は、ブラームスが夏の休暇を過ごしたスイスのトゥーン湖畔で作曲されました。数年前、私はこの曲が生まれた背景、風景などを自分の目で確かめたく、トゥーン湖を訪れたことを思い出します。このヴァイオリン・ソナタ3番は、ブラームスが作曲した3曲のソナタの中でも最も感傷的でロマンティックな哀愁と情熱に満ちた作品だと思います。この曲は、当時指揮者でピアニストでもあった大音楽家ハンス・フォン・ビューローに献呈されました。

明日は、チャイコフスキーの「メロディ」について、触れたいと思います。

前橋汀子

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