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少なくとも私にとって、昨年のせんくらは、なかなか厳しいお仕事でした。
昨年のブログにも同じことを書かせていたたのですが、通常はこちらサイドが準備したものでリサイタルなりをやるので、基本的には「こちらが良く知っていて、お客様はよく知らない。」というところで勝負しているのです。
ですから、その結果として敷居が高かろうが、曲が難しそうだろうが、色々とご不満はおありでしょうが、演奏家としてはともかくその位置にいさせていただいているのが普通です。
ところが、せんくらは全く逆でした。こちらがよく知らなくて、お客様がよくご存知の曲を、挙句の果てには清水和音さんとか錚々たる方も同じ曲をお弾きになる・・・・
ともかくお引き受けした以上は、と必死で準備して余裕も何も無く仙台にまいりました。
その結果がどうだったをご判断いただくのは私以外の方の仕事ですから、自分の出番が終わったら、ホッとして少し回りを見渡すことができて、いくつかの本番ものぞかせていただきました。
そうしたら正直驚きましたね。御喜さんの段違いの技術のアコーディオンや、モーツァルトの珍しいソナタのいい演奏、長谷川陽子さんのバランスのいいトークと選曲、リンボウ先生の通常のクラシックとは違ったアプローチの楽しさ、米良さんの圧倒的な歌唱と、凄いクオリティの会が並んでいたのです。
自分はこんなにすごいクオリティのフェスティヴァルに呼んでいただけたのか、と改めて身震いする思いでした。
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