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今回「せんくら2007」のコンサート(10月6日)で仙台フィルの方々(指揮:山下一史さん)と披露する私の曲は、「子供たちのための管弦楽入門」と「コンガラガリアン狂詩曲」という2曲です。
最初の「管弦楽入門」は、そもそもは子供たちのためのオーケストラ入門コンサートのために書いたもので、その名の通り、コンサートの始めに語り付きでオーケストラの楽器を次々と紹介してゆく5分ほどの音楽です。
なにしろクラシックのコンサートというのは、黙って始まり黙って終わるのがほとんど。それに対して子供たちが「お客さんがいるのに、ぜんぜん自己紹介もしないで、黙って始めるのはおかしいよ」言うのでハッとしたのが、作曲のきっかけでした。
とは言っても、楽器を吹きながら「私はフルートです」とか「ぼくはトランペットです」などと自己紹介は出来ないので、語りの方が順番に紹介してゆきます。初披露の時は声優さんに語りをやってもらいましたが、今回は(たぶん)作曲家自身がやることになると思います。
そして、もう一曲の「コンガラガリアン狂詩曲」という変なタイトルの曲は、…これは作曲したわけではなくて、誰でも「あ、聴いたことある!」という古今の有名なクラシック名曲を20曲ほど繋ぎ合わせてポプリ(メドレー)にしたもの…です。
ベートーヴェンの「運命」に始まって、ブラームスの「ハンガリー舞曲」、プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」、ビゼーの「カルメン」、チャイコフスキーの「白鳥の湖」、プッチーニの「トゥーランドット」、ホルストの「惑星」・・・。次から次へと何でもかんでも出て来ます。大作曲家の先輩方、ごめんなさい。
どうしてこんな曲を書いたかと言うと、コンサートの企画をしている時にマネージメントから「誰でも知っているような有名な曲をとにかくプログラムに載せてください。そうしないとお客さん来ませんから!」と身もフタもなく言われてカチンと来たのが始まりです。(ちなみに、〈せんくら〉の方ではありません。念のため)
そこで「そんなに名曲がいいなら、あなたが言う〈誰でも知っててお客が来る有名な曲〉っていうのをぜ〜んぶ並べてプログラムに載せてください。それ、み〜んなつなげて一曲にしちゃおうじゃないですか!」と口が滑って(笑)・・・それで書くことになりました。
つまり、口が滑って繋ぎ合わせすぎてこんがらがってしまったラプソディ(狂詩曲)というわけですが、これはもちろん「ハンガリアン・ラプソディ(ハンガリー狂詩曲)」のもじりでもあります。念のため。
・・・・・吉松隆
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